髪の毛には遺伝が影響すると言われていますが、普段当たり前に行っている日常の習慣が自分の気づかぬ内に悪影響を与えている事があります。特に「親からの生活習慣の遺伝」は自分では気付かない事があり、ここではそれについて私なりに考えた事を書いてみます。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

●髪の毛は確かに遺伝による影響を受ける

まず、不規則な生活習慣を続けていると思春期が早くに到来する事があります。これは何故かというと睡眠習慣の崩れによってメラトニンという「性成熟を抑制する」役割があるホルモンの分泌が狂うからです。メラトニンが正常に分泌されなくなると性ホルモンの分泌を抑える事ができなくなり、それによって思春期を早くに迎えてしまうのです。またメラトニンの分泌が正常にできなくなると男性ホルモンと女性ホルモンの分泌バランスも崩れるため、急激にかつ不安定に思春期を迎える事になります。それによって男性ホルモンが過剰に分泌されれば髪の毛にも悪影響を及ぼします。もちろんそれは思春期が終われば落ち着いていくのですが、人によっては思春期以降もホルモンバランスの崩れが続く事があり、それが長期間続けば髪の毛はどんどん薄くなってしまうでしょう。

それを遺伝的な面から考えると、まず「ホルモンバランスの崩れやすさ」というのは人によって異なります。例え不摂生な生活をしていてもホルモンバランスが崩れない人もいれば、少し夜更かしをしただけでホルモンバランスが崩れる人もいます。これは生まれ持った能力に左右され、例えば頭皮にある毛細血管の量、細胞が傷ついた時の修復・再生能力、老廃物の処理能力、糖・脂肪・タンパク質の代謝能力、紫外線に対する耐性、分泌されるホルモンの量とその合成能力などによります。このような様々な遺伝的な要素がもし悪い方向へ働けば、当然髪の毛は薄くなってしまうでしょう。それは紛れもない事実です。

しかしながら遺伝的に髪が薄くなる人の多くは「親からの遺伝だから」「そういう体質だから」と何も対策をせずに諦めてしまう事が多いのです。それこそが髪の毛を薄くする大きな原因になります。遺伝的に髪の毛が薄くなりやすい、あるいは髪の毛が薄くなってきたと自分で気づいているのであれば、それをできるだけ出さないようにするためには何をすべきか考え、行動に移す事が重要です。


●髪の毛が薄くなったのは何故かを分析する

繰り返しになりますが、髪の毛は不規則な生活習慣によるホルモンバランスの崩れがそもそもの原因です。もちろんそれは上記のように「人による」訳ですが、どんな人であっても規則正しい生活を続ける事が発毛・増毛のためには最も近道となります。実に単純な事なのですが、何をすべきか分からないという人のために説明していきます。

ホルモンバランスの崩れの原因はまず睡眠習慣の乱れから始まります。睡眠は誰でも毎日行う習慣の一つであり、特に1日に占める割合が大きい習慣の一つです。よって睡眠習慣の乱れが積み重なった事による影響は、食習慣や運動習慣の積み重ねよりも影響が大きいという事を強く認識すべきです。髪の毛を増やそうとした時、ほとんどの人は食べ物や栄養あるいはちょっとしたストレッチや湯酸素運動などには注意するのですが、それよりも優先すべきなのは睡眠習慣です。まず睡眠習慣を改善する事から始めましょう。

では、どのようにして睡眠習慣を改善すれば良いのかというと、単純に「毎日同じ時間に寝て、毎日同じ時間に起きる」という規則的なリズムを持った睡眠習慣を続ける事です。実は人間では昼間に分泌されるホルモン(セロトニンなど)と夜や寝ている時に分泌されるホルモン(メラトニンなど)があり、それが体内時計のような役割を持って規則的に繰り返されています。よってホルモンバランスを整えるためにはそれに従った生活習慣が必要なのです。

続いて、髪の毛は男性ホルモンと女性ホルモンのバランスによって成長させる事ができ、特に男性ホルモンよりも女性ホルモンの働きがしっかり優位に出る事が重要です。特に性ホルモンのコントロールに関わるメラトニンが重要であり、そのためにも前述した睡眠習慣の改善を行いましょう。またそのメラトニンはトリプトファンなどのアミノ酸、性ホルモンは脂肪など、髪の毛はアミノ酸などを材料に作られています。よって食習慣においては脂肪及びアミノ酸を制限しない事が必要になります。特に脂肪は必須脂肪酸と呼ばれる体になくてはならない脂肪があり、それを摂る事が脂肪の代謝改善及び余分な脂肪の蓄積予防に繋がります。

更に、それらが効率良く作られるためには、脂肪やタンパク質の代謝に関わるビタミンやミネラルを摂る事も重要です。具体的にはビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、マグネシウム、亜鉛、鉄分、銅、ヨウ素などです。それらをバランス良く摂るようにしましょう。そして、いくら髪の毛に良い栄養を摂ったとしても、それが頭皮に届かなければ意味がありません。よって全身を使った運動を行って血流を促す事も重要になります。


●生活習慣は親から遺伝する

確かに元々生まれ持った遺伝子による影響は少なからず存在すると思いますが、これだけ見ると生活習慣による影響も大きいという事がよく分かると思います。親から受け継がれるのは遺伝子だけではなく、生活習慣も遺伝しているのです。例えば親がダイエットに一生懸命なら、その子どももダイエット志向になる可能性がありますし、親が揚げ物好きならその子どもも揚げ物が大好物になります。親の寝る時間が遅ければ、それに合わせるように子どもの寝る時間も変化していきます。これはある意味では「生活習慣の遺伝」とも呼べる訳です。

その連鎖をどこかで断ち切らない限り、貴方の悩みは改善されませんし、それどころか貴方の子ども、その子どものまた子どもも同じ悩みを持つ事になってしまうでしょう。例え親と子どもで遺伝子が似通っていても所詮は違う人間であり、親にとって健康に良い生活習慣が子どもにとっても健康に良い生活習慣になるとは決して限りません。遺伝がどうこう言う前に、まずは「自分が当たり前のように行っている習慣」に目を向け、自分のできる事から始めてはどうでしょうか。