この記事では蛋白質を効率良く作るために必要な材料となる必須アミノ酸と、蛋白質の一種であるコラーゲンについて私なりに考えた事を書いてみます。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ

蛋白質を効率良く作るために重要な必須アミノ酸のバランス

人間の見た目は蛋白質によって形作られており、その蛋白質は様々な種類のアミノ酸から作られています。特にその中でも「体内だけでは一から作る事ができないアミノ酸」あるいは「作る事ができたとしても、体内だけでは必要量を補えないアミノ酸」があり、それを「必須アミノ酸」と呼びます。

必須アミノ酸は全部で9種類ありますが、どの必須アミノ酸も蛋白質を作るために必要不可欠な材料です。つまり9種類の必須アミノ酸の内、どれか一つが欠けても蛋白質を効率良く作る事ができなくなります。そのため心身の健康を維持する上では「単に蛋白質をたくさん摂取する」だけではなく、「必須アミノ酸をバランス良く摂取する」という事が重要になるでしょう。

ちなみに「食事における必須アミノ酸のバランス」の事を特に「アミノ酸スコア」と言います。アミノ酸スコアは「100」が最も高い数値であり、それが最も必須アミノ酸のバランスが良いという事を意味します。つまり髪の毛のためには「アミノ酸スコアが100となるような食事」が理想的だと言えると思います。


必須アミノ酸以外の重要なアミノ酸

そのように必須アミノ酸は常に食事から摂取し続けなければなりません。しかしそんな必須アミノ酸以外にも、重要な役割を持つとされるアミノ酸があります。それが例えば「アルギニン」「グルタミン」「チロシン」「グリシン」などです。体内で利用される殆どのアミノ酸は全て必須アミノ酸から作る事ができます。つまりこれらのアミノ酸も体内で合成できるため、必須アミノ酸とは違って「必須」ではないのですが、不足した際のデメリットが大きいため、意識的に摂取すべきアミノ酸と言えます。

それらの役割を簡単に説明すると、例えばアルギニンは成長ホルモンの分泌・コラーゲンの合成・末梢血管の拡張などに、チロシンはドーパミンやノルアドレナリンなど神経伝達物質の材料に、グルタミンは細胞の酸化ストレスからの保護や腸の活動エネルギーなどに、グリシンは睡眠の質改善・コラーゲンの材料などとして使われています。


アミノ酸スコアを高めるためには

必須アミノ酸は蛋白質を多く含む食品から摂取する事ができますが、蛋白質を多く含む食品は大きく2つに分けられます。それが「動物性の食品」と「植物性の食品」です。

しかし実は、植物性の食品よりも動物性の食品の方が、一般的に必須アミノ酸のバランスが良いという特徴があります。つまりアミノ酸スコアを高めるためには、単純に動物性の食品をたくさん食べれば良い訳です。しかしそれではどうしてもビタミンやミネラルなど全体的な栄養バランスに偏りが生まれてしまいますし、意識的に運動を行っていない人では脂肪やカロリーの過剰摂取、また調理法や加工食品では塩分や食品添加物の不要な摂取も懸念されます。よってアミノ酸スコアを高めるには、「動物性の食品は基本として、その一部を植物性の食品で置き換える」という事が重要になります。

尚、それを逆に言うと、植物性の食品だけを食べる場合、いずれかの必須アミノ酸が欠けてしまう事があるという事です。髪の毛のため、ダイエットや健康のため、またビタミンや食物繊維を摂取するためにと、野菜だけをたくさん食べようとする人は多いのですが、必須アミノ酸のバランスを考えれば、そのような食事はとても健康的とは言えません。

特に蛋白質は筋肉の材料に必要です。それを欠くという事は、運動をせずに痩せようとしている事と同じです。食事を制限しカロリーが足りなくなると、脂肪と一緒に筋肉も萎みます。筋肉が萎めばエネルギー代謝が悪化します。その状態で元の食事に戻せばリバウンドします。それでは同じ事の繰り返しになるでしょう。


好物だから、健康に良いからと言って一つの食品に固執しない事

同じ肉類でも、例えば牛肉、豚肉、鶏肉、馬肉というように様々な動物の種類があります。動物性の食品は基本的に必須アミノ酸のバランスが整っているので、蛋白質を摂取するという意味ではそれほど大きな差はありません(我々庶民が気にするレベルではないというだけ)が、動物の種類によって「蛋白質以外の含まれている栄養素」は大きく異なる場合があります。

例えば牛肉だけを食べ続ける場合、牛肉に含まれる栄養素(牛肉は亜鉛が豊富)しか摂取する事ができず、栄養バランスの偏りを招くでしょう。当然それは植物性の食品に対しても同じ事が言えます。いくら栄養価の高い大豆でも、そればかり食べていると大豆に含まれる栄養素しか摂る事ができず、これも結果として全体の栄養バランスに偏りが生まれる事になります。

これを防ぐには、動物性の食品でも肉、魚、卵、乳と分散させる事、また肉を食べる場合には牛肉、豚肉、鶏肉、馬肉、大豆製品では納豆、豆乳、豆腐、味噌、キナコというように、一つの食品に縛られる事なく、バランス良く食べるべきでしょう。また同じ動物の肉でも胸肉、モモ肉、ヒレ肉、ホルモン系というように、部位によっても含まれる栄養素は異なる場合があります。できるだけ様々なものを食べましょう。


口から摂取するコラーゲンには効果があるの?

コラーゲンは結合組織に存在する蛋白質の一種です。皮膚では水分量を維持し、特に弾力性を維持する役割があるため、美容に効果がある栄養素としてよく知られています。そんなコラーゲンも必須アミノ酸を材料にして体内で合成され、その合成の際にはビタミンCが使われると言われています。つまり皮膚のコラーゲンを効率良く作るためには、必須アミノ酸をバランス良く摂取し、かつビタミンCを摂取する事が重要になります。

しかしそのビタミンCは水溶性で長時間蓄えておく事ができず、熱にも酸化にも弱いため、意識的に摂取していると思っていても実際には摂取できていない事が多いです。これは理想ですが、一説によれば2~3時間おきに1g~摂取しなければ効率良く吸収・利用されないとする研究結果もあるようです。ビタミンCの摂取方法には工夫が必要です。

さて本題なのですが、コラーゲンは口から摂取する事では、その合成に必要なアミノ酸を補給できます。特にコラーゲンに多く含まれるアミノ酸としてグリシンやプロリンが挙げられ、コラーゲンを摂取する事では、少なくともそれらを補給する事ができると思います。また一説によれば、コラーゲンを摂取する事でコラーゲンの合成に関わる酵素を活性化させる事ができるとする研究結果もあるようです。コラーゲンは吸収される際にアミノ酸まで一旦分解されるため、「口からコラーゲンを摂取する事による効果がある」と言い切る事はできませんが、「必ずしも無意味」と言い切る事もできないと私は考えます。害のあるものなら別としてコラーゲンは直ちに害をもたらすような類のものではないので、摂取しても損は少ないのではないでしょうか。

ちなみにコラーゲンを摂取する際はパイナップルジュースに入れて溶かし、少し時間を置く事をオススメします。パイナップルやパパイヤなどには蛋白質分解酵素が含まれており、これによってコラーゲンの分子が少しバラけ、グリシン、プロリン、アルギニンなどコラーゲンに含まれるそれぞれのアミノ酸の吸収率を高める事ができると言われています。オススメです(グリシンやアルギニンをサプリメントで摂取するという方法もある)。


そもそもコラーゲンは髪の毛に効果があるの?

いわゆる薄毛はコラーゲンの合成が上手くできず、コラーゲンの質が悪くなったり、その量が減少する事が原因の一つと言われています。これは加齢によって誰でも起こる事ですが、もしコラーゲンを摂取する事による効果があるとすれば、それを積み重ねる事によってコラーゲンを維持し、薄毛を予防する事ができるかもしれません。ただし摂取したからと言ってすぐに髪の毛が生えてくる訳ではありません。


コラーゲンを皮膚に塗る事で得られる効果はある?

皮膚は分子が小さいものほど吸収率が良くなります。また皮膚表面では脂溶性の成分が、表面よりも内側では水溶性の成分の方が吸収率が高いと言われています。

皮膚には細かな毛細血管が通っており、そこに作用する事で成分は吸収されます。しかしコラーゲンは基本的に分子が大きいため、そのままの状態では皮膚の表面に纏わりつくだけです。中には低分子化して吸収率を高めたとされるものもあるのですが、それでも皮膚が吸収できるギリギリの分子量であり、例え吸収できたとしてもごく僅かに皮膚の表面に作用するだけだと考えられます(そもそも何を基準に「低分子」なのか、商品によって差が大きい)。

コラーゲンを含むと謳われている商品は数多く存在します。しかしそもそも例え吸収されたとして、そのコラーゲンがそのまま皮膚の材料として使われる事はなく、基本的にコラーゲンは細胞内でアミノ酸から合成されるものです。「コラーゲンを皮膚に塗る」事による効果がないとは言いませんが、それなら前述のような必須アミノ酸の摂取及びビタミンCの摂取を重視し、体の内側からのケアを行った方が効果が高いのではないでしょうか。


蛋白質を補給するようなプロテイン・サプリメントの紹介

もし蛋白質やアミノ酸の不足が心配される方は以下のような食品をオススメします。

バルクスポーツ アイソプロ

これは「WPI(Whey Protein Isolate)」という精製法で作られたホエイプロテインで、蛋白質以外の不純物が殆ど含まれていません。そのため乳糖によりお腹が緩くなる人も飲む事ができ、特に「余計なものを摂りたくない人」にオススメです。摂取方法は基本的に運動直後がベスト、それ以外は食事の内容を見て普段の食事時に飲むと良いでしょう。尚、蛋白質以外の栄養素を摂取する事はできないので、他のサプリメントで補給する必要があります。
ネオセル コラーゲンパウダー
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これは粉末状のコラーゲンです。摂取量の目安は特にありませんが、1回数gを小分けにして空腹時などに摂取すると良いでしょう。尚、ここでは左の商品を紹介していますが、容量が少ないので、コスパを選ぶのであれば普通に店頭に売られている「コラーゲンパウダー(Amazon商品リンク)」でも問題ありません。
バルクスポーツ アルギニン

これはアルギニンを補う事ができるサプリメントです。摂取量の目安は1日に3~6g程度、それを起床直後・寝る前・間食時など、空腹時に小分けにして摂取すると良いでしょう。尚、アルギニンはコラーゲンにも含まれるため、コラーゲンを利用している場合にはそちらでも十分です。